ケガをしたらどこで診てもらえばいいの!?施設の違いを知ればもう迷わない!

目次

ケガをしたときに感じる不安

皆さんはケガをしたときの対処法や行動に不安を感じたことはありませんか?

選択肢がありすぎて、どこに行ったらいいのかわからないぁ

診療所やクリニック総合病院とかは何が違うのかしら?同じ病院よね?

接骨院、整骨院、整体院、名前が似てるけど違いって何かしら?

治療費が高いと通えないわ。保険が使えるところがいいわね。

健康の時には考えもしないことかもしれませんが、身体を痛めた時にはこんな悩みが出てくると思います。

ご自身のケガだけではなく、身近な人が身体を痛めたときにアドバイスができるのか、どのような処置をすればよいのか、素早く行動に移せる人は少ないかと思います。

この記事では病院や整骨院、整体院などの施設の違いや特徴をフォーカスし、上記の不安を解決できるよう分かりやすくお伝え致します

それでは行ってみましょう!

※記事で書いているケガは、外傷(捻ったり、ぶつけたりして骨や筋肉、関節などに痛みがある状態)と思って読み進めてください。

ケガをしたときの応急処置はまた別の記事でご紹介いたします!

施設の違いを知ろう!

  • 病院(整形外科)
  • 接骨院・整骨院、鍼灸院、あん摩・マッサージ院
  • 整体院、リラクゼーション、カイロプラクティック、ストレッチ、etc…

病院(整形外科)

施設の規模によって名前と役割が違う

医療法に定められた施設の区分はいくつかに別れています。

医院・クリニック・診療所は「町のお医者さん」、「かかりつけ医」として地域の医療を支えてくれている存在。ベッド無床、もしくは19床以下の入院規模と定義され、主に外来患者の診察、検査、治療、薬の処方などを行ってくれる。

病院ベッド数が20床以上と定義され,入院して治療を行う患者さんが主な対象である。病院もベッド100床以上+α(指定の診療科や集中治療室などの設置が挙げられる)で総合病院、ベッド200床以上で大病院となっている。

なぜこのような記述を先にしたかというと、規模によって治療に対する役割がそれぞれ違うからである。

クリニックや診療所の治療範囲の患者さんが、初診から大病院を受診してしまうと、大病院でしか受けられない高度な治療を待っている患者さんの対応が難しくなり、うまく機能しなくなってしまうからである。

最初から高度な医療を受けられる病院に行けば解決すると思ってたけど、そうじゃないのね。

そのため国は、紹介状なしで大病院を受診する方から初診5000円以上、再診2500円以上の特別料金の徴収を認めている。(特別な料金設定は各大病院で異なる)

その地域の医療を過不足なく円滑に行うには大切なことなんだ。

ケガをして、お医者さんに診てもらいたい方はお住まいの地域のクリニックや診療所などで診てもらい、さらに高度な治療が必要な場合は紹介状を書いてもらい、病院を受診すれば治療もスムーズに進むかと思います。

整形外科での受診の流れ

一般的な受診の流れは大まかに、保険証を提出→問診表へ記入→診察→症状によってレントゲン(単純X線)→再度診察→処置もしくは後療(医療機器を使っての治療、徒手による治療など)→お会計→薬の処方があれば薬を取りに薬局へ(院内、院外あり)が一連の流れになります。

どんな症状を診てくれるの?

お医者さんなのでケガなら基本は対応してくれます。傷(擦り傷、切り傷、刺し傷)、骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷(肉離れなど)、関節の痛み。ケガのスペシャリストです。例外としては、脳や内臓に損傷が疑われる場合は違う科への受診を進められるかもしれません。

どんな治療をしてくれるの?

まずは診断してもらえる

何を言っているの?お医者さんなんだから当り前じゃない!?そう、当たり前なのですが、これからご紹介していく整骨院などの施設は診断ができません。基本的なことですが重要なことです。当然ながら診断書を書けるのは医師だけです

次に検査をしてもらえる。レントゲンや血液検査、尿検査など、規模によって違いますが精密検査をしてくれます。

処置・治療をしてもらえる。医師なので、処置も治療もすべてカバーしてくれます。皮膚の縫合ほうごう、固定具(ギプスや包帯など)を用いて患部を圧迫、固定処置。医療機器を使って、温めたり、電気刺激を加えたりする治療。徒手での治療など様々です。

薬を処方してもらえる。飲み薬の痛み止めや注射を使った痛み止めなど薬の種類は多岐にわたります。

手術やリハビリを行う。普段の治療で治らないケガは手術をして原因を取り除いてくれます。その後、復帰に向けたリハビリもしてくれます。

以上が大まかなご説明になります。ケガの状態が分からず、心配な場合は整形外科を受診することをおすすめします。

整骨院・接骨院

整骨院・接骨院

整骨院・接骨院と微妙に名前が違いますが全く同じ意味になります。

整形外科は医師資格持った方の医療行為です。一方、整骨院・接骨院は柔道整復師じゅうどうせいふくし資格を持った方が行う医業類似行為いぎょうるいじこういと定められています

柔道整復師は厚生労働省管轄の国家資格です。医業類似行為いぎょうるいじこういってなんだか難しい言葉に聞こえますが、噛み砕いていうと、国が定めた範囲で医師とは異なり、施術を認められた資格と思ってもらえればよろしいかと。

柔道整復師はどんなケガを施術することが認められているの?保険は使えるの?

柔道整復師は保険診療が認められています急性(ケガの原因がはっきりしているもの)の打撲、捻挫、挫傷(肉離れ)と骨折・脱臼(応急処置のみ可。医師の同意があればその後の施術も可能)が保険治療の範囲となっています。

※保険適応範囲かどうかは必ず、接骨院にご確認ください。

ぶつけたり、捻ったりなどの急な力が働いたときのケガが主な施術対象になります。

急性に対して、痛みの原因がはっきりとわからない慢性症状(日常の疲れや原因が思い当たらない肩こり)などは保険適応外となっております

健康保険のほかに労災保険、交通事故による自賠責保険、任意保険も適応しています。しかし、お勤めの会社や保険会社に提出する診断書は柔道整復師では書けませんので、医師に書いてもらうことになります。

どんな施術をしてくれるの?

急性のケガに対して、固定具を使った幹部の固定(ギプス、包帯、テーピングなど)。この辺は整形外科とは変わりません。私は整形外科も接骨院も勤務しておりましたが、院に置いてある固定具の種類は整形外科の方が豊富だと感じます。(個人の感想です)

また後療こうりょうとして、患部や患部周囲に対しての徒手療法、整復や電療や温熱・冷却療法、光線療法、運動療法(体操やストレッチなど)を行います。

各院によっても違いますが、施術時間は機械類と後療合わせて20~30分くらいが目安かと思います。また整形外科によっては処置のあと、薬の処方のみの所もございますので、後療こうりょうを受けたいと思う方は整骨院・接骨院を受診するのもよいのかもしれません。

鍼灸院、あん摩・マッサージ院

鍼治療
あん摩・マッサージ

鍼師はりし灸師きゅうし、あん・マッサージ師も柔道整復師と同じく厚生労働省管轄の国家資格であり、医業類似行為と定められています。

どんな施術をしてくれるの?保険は使えるの?

施術内容は多岐にわたります。症状に対して禁忌(行うと危険な行為)でなければ、筋肉や関節の痛みをはじめ、内臓疾患、女性疾患、頭痛、めまいなど様々な症状に合わせて施術を行います。

施術用の鍼は症状や痛みの場所によって太さや長さを鍼師が刺激を調整していきます。鍼に電気を通す、パルス治療もあります。灸はヨモギを原料としたもぐさを燃焼させ、患部や治療穴(ツボ)を刺激します。あん摩・マッサージ師は指や肘を使って刺激を加えていきます。

普段皆さんが何気なく使っているマッサージという言葉はあん摩・マッサージ師しか使えないのはご存じでしょうか?

ちょっとした豆知識ですが、実は大事なことなのです。この後の整体の項目でご説明いたします。

保険診療は国が定める7疾患(神経痛、リウマチ、腰痛症、五十肩、頚腕症候群、頚椎捻挫後遺症、その他)です。神経痛は神経の圧迫などによるしびれ症状。リウマチは各関節の腫れや痛みの症状。腰痛症は慢性的な腰の痛みや急性腰痛(ぎっくり腰など)。五十肩は肩関節の周囲に起こる痛みや運動の制限など。頚腕症候群は首から腕にかけてのしびれ症状。頚椎捻挫後遺症は首の外傷やむち打ちの症状。その他は6疾患以外で医師が鍼治療適応と認めた場合保険治療可能となる。

整骨院・接骨院は急性のケガに対して、医師の同意が要らず保険治療を行うことができます(骨折・脱臼の後療は医師の同意が必要)。しかし、鍼灸院、あん摩・マッサージ院では保険の適応疾患が違い、手続きも異なります。

患者さんはまず、保険を取り扱っている鍼灸院に行き、同意書を貰わなくてはなりません。その同意書をかかりつけのお医者さんに同意をしてもらい、その同意書を鍼灸院に提出してから保険診療がスタートします。

これはあん摩・マッサージ院も同じです。適応している疾患が異なるので一概に整骨院と比べられないですが、手続きが煩雑なのは否めません。接骨院で保険診療を取り扱っていないところは少ないと思いますが、鍼灸院、あん摩・マッサージ院では取り扱いをしていないところもありますので、施術をを受ける際は治療院へご確認ください。

ケガをした直後、保険診療を受ける場合は整形外科か整骨院・接骨院になってきますね。

整体・カイロ・リラクゼーション・ストレッチ

整体・カイロ・リラクゼーション・ストレッチ

整骨院・接骨院と混同されがち第1位は整体院です。字面も似てて紛らわしいですよね。しかし、カテゴリーは全く別物です。

整骨院・接骨院を開業するのに必要な柔道整復師は国家資格なのに対して、整体は各会社、団体の定めた規定を合格した人が得られる民間資格です。柔道整復師は専門学校及び大学で3年以上の教育を受け、国家試験に合格して資格を得ます。

しかし、ここにカテゴリーされている整体・カイロ・リラクゼーション・ストレッチなどは教育時間も実技も各法人、団体によってバラバラです。医師が行う医療行為、柔道整復師・鍼灸師・あん摩・マッサージ師が行う医業類似行為とは異なり慰安行為と位置づけられており、ケガをしたときに行くのはおすすめいたしません。

しかし、私はすべてを否定するわけではありません。日常の疲れや癒しを求めるのであれば、病院や鍼灸整骨院、マッサージ院にはないものが得られるかもしれません。勤務されている方の中には国家資格をお持ちの方がいたりしますし、国家資格有資格者並みの知識をお持ちの方もおられます。あくまで自己責任にはなりますが、治療ではなく癒しとしてご利用されるのはよいかと思います。

整体ってボキボキって骨を動かすイメージだから、治療行為だと思ってたよ

まとめ

いかかでしたか?この記事で少しでもケガをしたときの不安や、相談されたときにお応えできる知識は身についたのではないでしょうか?

  • ケガをしたときに身体の状態が分からなくて不安な時は整形外科へ!
  • ある程度、身体の状態を把握していて、徒手による施術を選択に入れるなら整骨院もOK
  • 慢性的な痛みで保険適応疾患なら、整形外科、鍼灸・あん摩・マッサージ院
  • 慢性的な痛みで自由診療を受けたいのなら、整骨院、鍼灸・あん摩・マッサージ院
  • 日々の疲れや癒しを求めるなら整体なども選択肢に

ケガの処置を受けるのであれば、1,整形外科、2.整骨院・接骨院

整体のカテゴリーはケガの処置が目的ではなく、慰安が目的になる

これからも身近な情報やタメになる情報を発信して参りますので、NPO法人さむず・あっぷをよろしくお願い致します!

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